経 緯
これは、少し前のある入居者さんのお話です。
この入居者さん(Oさん)は、施設内でのイベントで見事に「優勝」する事が出来ました。
「優勝者」には記念品の贈呈をする決まりになっており、
すぐに”Oさん”に優勝を告げ、記念品を贈呈しようと思いましたが、
タイミング良く、1週間後、東京に住んでおられるお孫さんが、面会に来ると連絡が入りました。
すると職員の1人が「お孫さんが来たときに、表彰したい!」と言い出しました。
”Oさん”は、施設内では一番の高齢(102歳)ですが、
「それでも優勝したことは凄い事だと思う!だからお孫さんに見せてあげたい!」という事でしたので、
お孫さんが面会にいらっしゃる日まで、記念品の贈呈は延期にすることにしました。
込み上げた「感情」
ついに、お孫さんが面会にいらっしゃいました。
私達はこの日まで、ひた隠しにしていた記念品と賞状を持って、食堂で話すお二人の元へ。
久しぶりの面会に頬を緩ませながらお話をしている”Oさん”に
若干空気読めない感じでw
「優勝おめでとうございま~~~す!!!」
「表彰状、”O殿”。あなたは・・・・・・」と表彰状を読み上げ、
「本当におめでとうございます。お孫さんに良い所見せられて、良かったね(´艸`*)!!」
「んだなぁ」(そうだなぁ)
「”Oさん”が優勝するのは凄いことだから、記念撮影しようよ!」
と、ドンドン話を進めていきました。(今となってはちょっと強引だったかもしれません)
急な展開によく分からない様子の”Oさん”
その後しばらくお孫さんも交えてお話していると、”Oさん”の目に涙が・・・。
(アレッ!?なんか変な事言っちゃった!?)
と内心ドキドキして、
「”Oさん”どうしたの?なんか嫌な事言っちゃったかなぁ?」と聞くと
「嬉しいじゃ。わぁ(私)、今日は本当に嬉しい事ばかりだじゃ・・・。」
お孫さんの急な来訪と(”Oさん”にはビックリさせようと思って直前まで伝えていませんでした)、
私達の突然の表彰が重なり、嬉しくて気持ちが抑えられなくなったとお話してくれました。
カッコつけるわけじゃないけれど、
私達、福祉従事者にとって”これほど嬉しい事はない”と思います。
”Oさん”。
本当に、おめでとう。